任意売却は住宅ローンなどの融資を受けている人と、銀行等の金融機関との合意の上で、融資の返済が困難になった不動産を売却させることです。
住宅ローンの返済と抵当権について
住宅などの不動産を購入する際、ほとんどの方が住宅ローン等の金融機関より融資を受けます。
その融資の担保として、購入した不動産に抵当権を設け、もしこの不動産を売る場合、抵当権を解除しなければなりません。
その解除には、融資金の残額を全て返済することが必要となります。
しかし、何らかの事情でローンの返済が困難、もしくはできなくなった際に、債権者や抵当権者の合意の下で不動産を売り、返済の債務がある状態で抵当権を解除することができます。
任意売却のメリット
- 競売よりも高い価格で売買できる。
- 競売よりも早く多くの返済ができる。
- ローンの破錠を周囲に知られる心配がない。
- 抵当権株抹消費用、司法書士報酬、仲介手数料などの負担がかからない。
任意売却のデメリット
- ブラックリストに情報が載る。
- 自ら積極的に行動しなければならない。
- 連帯債務者連帯保証人の同意を得なければならない。
- 立ち退きを迫られる。
任意売却の流れ
任意売却に必要な書類一覧
- 任意売却に関する申出書
- 専任媒介契約書
- 物件の売買契約書
- 固定資産税等の納付書
- 生活状況申告書
- 印鑑証明書
- 催告書,督促状などの、住宅ローン借入先からの全ての書類
任意売却を考えるべき状況とは?
1:住宅ローンの返済ができず、催告書督促状などが届く。 |
2:住宅ローン以外の借金があり、返済に悩んでいる。 |
3:債権者から競売の申し立てを受けている。 |
4:借金が多く、破産申し立てを考えているor申し立てをしている。 |
任意売却と残債務
たとえ任意売却で買主が見つかった場合でも、物件の引渡し前に残債務について話し合わなければなりません。
つまり債権者が要求する金額と、そのとき自分が支払える金額の折り合いをつけることになります。
この場合、自分により有利な条件で支払いするためには、様々な実績と経験を積んでいる不動産会社に相談することが必要となります。
任意売却の中止
主に以下のようなとき、任意売却を途中で中止する場合があります。
- 依頼主との連絡が途絶えたとき
- 販売価格が相場では無いとき
- 競売まで時間が無いとき
代位弁済について
債務者が住宅ローンの返済が継続できなくなったとき、債務者に代わって保証会社が金融機関に借入金残高の全額を一括で支払うこと。
代位弁済を行うとどうなるか?
返済すべき相手が金融機関から保証会社に代わり、団体信用生命保険の契約が解除されます。
代位弁済の通知が届いたら?
代位弁済の通知を受け取った後は、分割での返済は難しく、大抵の金融機関は一括返済しか認めてくれません。
もし通知が届いてしまった場合は、できるだけ早く任意売却の決断をすべきと考えられます。
サービサーについて
サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)に基づき、法務大臣から営業の許可を得て設立された株式会社のこと。
主に、金融機関から債権の管理回収業務を受託したり、担保不動産を処分する業務を行っています。